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タックスニュース・ダイジェスト版

帰省費用(所得税)・・・課税?非課税?

 もうすぐお盆休み。この季節、単身赴任中のサラリーマンも家族の元に帰る方が多いかと。ただ、帰省にかかる交通費はバカにならないもの。会社都合で転勤になったんだから、盆と正月くらい帰省費用を会社が負担してくれよ・・・ということで、回数を限って負担する会社もあるようです。
 ここで問題となるのは、会社負担の帰省費用は給与として課税されるかどうかということ・・・
結論から申し上げると、「Yes、課税!」です。
 ただし単身赴任者の帰宅旅費については、次の2点を満たしていれば、非課税として取り扱って差し支えないとされています。
1.職務遂行上必要性が認められる。
2.旅費の額が 《 非課税とされる旅費の範囲 》 に定める、非課税とされる旅費の範囲を著しく逸脱していない。
すなわち、これらの要件を満たさない限り、すべて課税対象の給与所得として処理することが必要になります。
更に、表面上、上記の要件を満たしていても、月1回などの定量的な基準、帰宅経路を含む不自然な経路などの場合も、100%職務遂行とは認められず、課税対象とされる可能性があるので注意が必要です。
 なお、外国法人の日本支店に勤務する外国人社員が就業規則によって3年に1回程度に家族を伴って本国に休暇帰国をしたとき、現物支給した航空券について本人の給与には認定しないという、いわゆるホームリーブ費用の裁決例があります。外国では慣例となっており、しかも休暇帰国規定の定めがあることが裁決のポイントですが、国内での取り扱いはまだまだですね。「働き方改革」には、家族と過ごす時間を確保しやすい税務上の支援も期待したいものです。

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夏祭りの協賛金ー法人税法上の取り扱いー

 いよいよ夏祭りのシーズン到来ですね!地元の神社や花火大会などに協賛金を出されたりお神酒を奉納される会社もおありかと。
今回は、この場合の法人税法上の取り扱いについてご紹介したいと思います。
【寄付金となる場合】
 協賛金の支出や物品を提供しても、企業名の掲示などの特典をなんら受けることが無いような場合は、その支出の名目にかかわらず寄付金として処理することになります。寄付金は全額損金とはならず、その支出した事業年度において一定の計算式で計算した限度額までに限られます。
【交際費となる場合】
 例えば、イベントなどの主催者が顧客や取引先である場合に、今後の取引の円滑化などを目的として支出したと考えられる場合には交際費として処理される可能性があります。※なお、中小企業の交際費については、800万円まで損金算入できます。
【広告宣伝費となる場合】
 不特定多数の者に対する宣伝効果を意図して支出した場合(たとえば、祭りの会場に社名の書かれた提灯が並ぶ ・花火が打ち上がったあとに協賛社として社名がアナウンスされる ・うちわやプログラムなどに社名が印刷されている)には、開催日において広告料としての相当額を広告宣伝費として処理することになると思われます。

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5月からスタートした『早期経営改善計画策定支援』について

この事業は、資金繰りが不安であったり売上低迷に悩む事業者や、自社の状況を客観的に把握し専門家の経営アドバイスを得たい事業者を対象として、認定支援機関が資金実績・計画表やビジネスモデル俯瞰図など早期の経営改善計画策定を支援し、計画書を金融機関に提出することをきっかけに自社の経営を見直し、早期の経営改善を促すものです。(策定費用の2/3が国から補助されます。但し、上限20万円まで)

『早期経営改善計画書』作成のメリットは?
1.自己の経営の見直しによる経営課題の発見や分析が出来ます。
2.資金繰りの把握が容易になります。
3.事業の将来像について金融機関に理解してもらえる=融資が有利な条件で受けやすくなる可能性

 経済環境が変化する中で、中小企業が直面する経営課題は多様化・複雑化しています。中小企業は自ら経営状況(BS・PL等)や資金繰りを分析・計画すると同時に、金融機関へ説明する能力が求められる時代です。
補助金目的ではなく、経営の棚卸しとして挑戦してみては如何でしょう。当事務所は、認定支援機関として活動しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

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憲法30条(納税の義務)について

 5月になると憲法改正についてのニュースが目につきますね。特に北朝鮮がらみの緊迫した世界情勢がその論議にも影響を与えているように感じます。先日、国のリーダーから2020年なんて期限を切るような発言がありましたが、一国民としてもっと国の行く末を考えないといけないと思う今日この頃です。
 今回は税理士の立場から憲法で定められている「税」について考えてみることにしました。
 憲法30条は「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。」という条文です。
「国民の三大義務」って小学6年の社会科で習う?習った?はずですが、もちろん「勤労」(第27条)、「教育」(第26条)と「納税」の3つですよね。「勤労」「教育」に関しては権利と義務の両面が規定されていますが、30条に関しては「義務を負う」としか規定されていません。その意味についてどう考えるべきでしょうか・・・
「税」は国家基盤を支える根幹。だから国民は、国家の主権者として国の財政を維持する責任があると規定しているのでしょうが、主権者として納税することは当然のお話。それを敢えて憲法に規定しているのは、「法律で定めるところにより」がポイントなんだという意見があります。この考えは、憲法84条「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」(租税法律主義)において、より具体化しているとされています。
「税」は国が将来をどの方向に進めていきたいかを表す道標と言われています。消費税増税の行方・所得控除に関する論議等、国会において十分審議を尽されているかをしっかり監視することが我々国民の務めなんですよね。

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こわーい加算税制度の見直し

2017年1月から加算税制度が見直されています。今回は、甘く見ると怖い加算税制度についてご紹介します。

【過少申告加算税・無申告加算税の改正】

 今回の改正は過少申告加算税や無申告加算税について新たな仕組みを導入するもので、納税者側にとっては不利な内容となっています。
(1)過少申告加算税の見直し
 過少申告加算税とは、本来の所得金額よりも過少に申告をしていた場合に課されるものです。税務調査を行う旨の事前通知があった後で、かつ更正または決定があるべきことを予知する前に修正申告書を提出した場合、過少申告加算税は5%(従来は0%)とされました。ただし、期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は10%とされます。つまり、税務調査を行う旨の事前通知があった後に修正申告をした場合には、最低でも5%の過少申告加算税が課されることとなったのです。税務調査の事前通知の前の修正であれば過少申告加算税は0%のままであり、従前と変わることはありません。
(2)無申告加算税の見直し
 無申告加算税は、期限後に申告がされた場合に課されるものです。税務調査の事前通知があった後にされた期限後申告に基づく無申告加算税の割合は10%(従来は5%)とされました。ただし、納付すべき税額が50万円を超える部分については15%となります。
 更に、より悪質な納税者に対する「再無申告加算税・再重加算税」も導入されました。
遅延利息である延滞税も含めると本来の税額に相当する負担になる場合もあります。
 当初から適正申告に努めることが節税の第一歩ですね!

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